都市と流通との関わりへの関心の延長上に位置付けられる研究で、ジャカルタを題材として、新興国における産業発展、メガシティの形成メカニズム、そして地球環境の相互関係に関して実態調査に基づく分析を行った。中国の後に発展する国の都市では、工業化による成長モデルが成立しにくく、サービス産業主導の成長において、工場起因の公害とは異なるタイプの環境負荷が生み出されている。コントロールシステムも異なったアプローチが必要であることを解明した。

『メガシティ4 ：新興国の経済発展とメガシティ』（村松伸・山下裕子編著・東京大学出版会、2016年）