企業家活動プロセスをめぐる諸研究をマッピングする─経営研究における影響力のある文献のシステマティック・レビュー─

企業家活動プロセスをめぐる諸研究をマッピングする─経営研究における影響力のある文献のシステマティック・レビュー─

関 智宏(同志社大学)

本研究では、企業家活動プロセスをめぐって影響の大きい46 本の論文を対象に、そのなかでもとくに他の論文に影響を与えていると考える論文をピックアップし、体系的なレビューを行った。そして、このレビューをつうじて、企業家活動プロセスをめぐる研究の一連の展開と内容を、①誰が企(起)業家で誰が企(起)業家でないのか、②組織としてのアントレプレナーシップ、③起業機会の発見・評価・活用のプロセス、④起業機会を発見する-認知、知識、学習、意図からのアプローチ-、企(起)業家個人と起業機会のネクサス/起業機会を企(起)業家個人から切り離す、⑤起業機会を創造する、⑥企業家活動プロセスの全体把握、⑦認知的視点による研究展開のその後、⑧エフェクチュエーションと起業行為、⑨実践からのアプローチ―実体から実践へ/解放からのアプローチ―の9つのテーマ・クラスターにまとめた。

関智宏(2021)「企業家活動プロセスをめぐる諸研究をマッピングする─経営研究における影響力のある文献のシステマティック・レビュー─」『同志社商学』第72巻第5号, pp.277-317