センターの概要

greetingセンター長挨拶

持続可能な社会の創出に大きく貢献する
中小企業の卓越したマネジメントを科学的に探究

同志社大学中小企業マネジメント研究センターは、2018年4月に設置された、中小企業の持続可能な経営をおもなテーマとした中小企業にかんする研究拠点です。特に100年以上続く長寿企業に着目し、その存続と伸展を支える卓越した企業家のマネジメントを科学的に分析・考察することによって、日本はもとより世界の中小企業の発展に寄与し、持続可能な国際社会の実現に貢献したいと考えています。

関 智宏

関 智宏セキ トモヒロ / Seki Tomohiro

同志社大学商学部教授
同志社大学中小企業マネジメント研究センター長
博士(経営学)

職歴

  • 1978年8月山口県宇部市生まれ。
  • 2006年3月神戸商科大学大学院経営学研究科博士後期課程単位取得退学
  • 2006年4月阪南大学経営情報学部専任講師
  • 2009年4月阪南大学経営情報学部准教授
  • 2014年4月阪南大学経営情報学部教授
  • 2015年4月同志社大学商学部准教授
  • 2018年4月同志社大学商学部教授
    同志社大学中小企業マネジメント研究センター長(現職)
  • 2020年4月オックスフォード大学日産現代日本研究所客員研究員

専門:中小企業論、中小企業経営論
キーワード:国際化 連携 ケース・スタディ

主要業績

『よくわかる中小企業』(編著、ミネルヴァ書房、2020年4月)
『21世紀中小企業のネットワーク組織』(中山健と共編著、同友館、2017年6月)
『現代中小企業の発展プロセス―下請制・サプライヤー関係・企業連携―』(単著、ミネルヴァ書房、2011年3月)

持続可能な経営と中小企業の表紙

持続可能な経営と中小企業―100年経営・社会的経営・SDGs経営―

ー 関智宏・同志社大学中小企業マネジメント研究センター編、同友館、2020年3月

本書では、中小企業が持続的な経営を実現していくための経営実践の視点として、100年経営、社会的経営、SGDs経営の3つの視点を提唱している。100年経営は、100年以上にわたって存在し続けてきたという事実から、その要因メカニズムを解明しようとするものである。また社会的経営は、CSRやCSVのように、社会のニーズに対応したかたちでの社会的課題の解決を目指した取組をつうじた、社会的価値の創造をともなう経営に加えて、そもそも社会的課題を生まないような社会にするための社会とかかわる経営を意味する。3つめがSDGs経営である。SDGsは近年、企業と社会とのかかわりをより具体的な内容で示した企業の新しい実践として着目されている。これら3つの視点が、中小企業にとって、持続的な経営を実現していくための多くの示唆をもたらす。

新たな国際的研究拠点の
確立を目指す

新たな国際的研究拠点の確立を目指す画像1

2015 年に国連サミットで採択された「持続可能な開発目標 (SDGs)」は、国際的なコンセンサスです。この目標達成に向けて全企業数の大多数を占める中小企業が担うべき役割は大きいと考えています。
「サステナビリティ(持続可能性)」という概念が普及する中で、企業投資においても変化が起きています。企業の長期的な成長のためには環境(Environment)、社会(Society)、 ガバナンス(Governance)の観点が不可欠だという視座に基づき、この3つの頭文字を取ったESG投資が重視されています。

新たな国際的研究拠点の確立を目指す画像2

次世代を担う大学生の考え方にも、新たな傾向が生じています。社会的課題の解決に貢献する次代型企業で活躍したいという声を数多く耳にするようになりました。
これは有能な人材を確保したい中小企業にとって、このような大学生の考え方の変化は、大きなチャンスだと考えています。彼ら彼女たちが求めているのは、明確なビジョンに裏付けられたリーダーシップであり、果敢なチャレンジ精神で時代を先取りしていく、この経済社会にとって必要不可欠な企業を創っていく企業家です。

新たな国際的研究拠点の確立を目指す画像3

社会の持続的発展のためには、社会に根ざす中小企業の持続的な経営が課題となります。
それゆえ当センターでは、持続可能な経営と中小企業をおもなテーマとしながら、中小企業家はもちろん、中小企業家を取り巻くさまざまな諸機関と連携しながら、中小企業の卓越したマネジメントを科学的に探究していきます。
そして、本研究センターでは、日本における国際的な中小企業研究の拠点として、中小企業が真に主役である社会の創造を目指し、中小企業の発展に貢献しようとする日本全国の若手の中小企業研究者を育成していきます。